放送日:2017年4月21日

「2017 ミラノデザインウィーク その2」

 先週末までイタリアのミラノで開催されておりました「ミラノデザインウィーク」のお話を前回に引き続き、させていただければと思います。
 毎年4月に、主に家具や照明などのインダストリアルデザインが世界から一同に介す世界最大規模の国際見本市がイタリアのミラノにある本会場で開催されており、これを「ミラノサローネ国際見本市」といい、このイベント開催期間中を「ミラノデザインウィーク」と呼び、本会場のみならずミラノ市街全体で賑わうデザインの祭典となってます。
 前回は「ミラノサローネ」本会場や照明展示の模様をお伝えしましたが、今回はこの本会場の外、ミラノ市全域にエリアごとに広がるサテライト展示会場となる「フォーリサローネ」の様子などお伝えできればと思います。

 「フォーリサローネ」とは・・・
 「サローネの外」という意味らしく、言葉通りメインとなる「Fiera/フィエラ」で催される「ミラノサローネ」本会場の外にあたるサテライト会場の総称となります。一言にサテライト会場といっても、範囲は広くミラノ市全域に数か所のエリアに分かれ、大小問わず無数に展示ブースが点在している為、とても全ての展示を期間中に見尽くすのは無理な程、規模の大きいデザインイベントとなっています。
 そして本会場となる「ミラノサローネ」での展示とは少し異なり、出展規制なども緩いことで、より自由発想により出展しているデザインも多く、新進気鋭のデザイナーによる日本の企業も含め、世界有数の企業による斬新で挑戦的な出展も多く、ミラノサローネと同じく世界的に話題性の高い大イベントに発展しています。最先端のデザイントレンドを図るには興味深く、とても面白いイベントといえるでしょう。

 よくある商品紹介を主とした展示会とは全く異なり、街に点在するサテライト会場の空間ひとつひとつに明確なコンセプトとデザイナーの思いを感じることができ、観る人の想像力を描き立てる素敵な空間づくりの妙は一見の価値ありです。
 照明「あかり」は、我々の生活空間をただ照らす道具ではなく、より豊かにもっともっと自由に楽しむべきアイテムなのだと、今さらながら気づかされた次第です。
 これからも、皆さんに「あかり」の楽しさを少しでもお伝えしていけたらと思います。

 次回は、日本人から見た「イタリアのあかり」のお話などできたらと思います。