第711回 あかりの演出 「照度計で楽しもう!」 2020.07.10
放送日:2020年7月10日
「照度計で楽しもう!」
最近、蒸し暑い日が続いていますが・・・こんな時、いま何度あるんだろう?と温度を確認する物に「温度計」という計器がありますが、他にも・・・湿度計、体重計などなど、このように、ある計りたい数値を確認する為の計器は私たちの周りにいくつもあります。
その中に、光の明るさを計る為の計器のひとつに「照度計」という計器があります。
主に光に照らされた空間のある面の明るさを単位面積当たりに数量化してあらわしたものを「照度」といい、表記的にはルクス(lx)という単位で言われ、このルクスの数値が高ければ高い程、単純に明るいということになります。
そこで今回は、実際にこの「照度計」を使い、ご自宅でもできる使い方や楽しみ方などいくつか紹介できたらと思います。
実はこれが、照度計の実物となります。↓
※照度計の説明や使い方など、簡単にスタジオでいろいろ試してみます。
・・・例えば新築や改装を行う際、カタログなどから床、壁、天井などの内装材、また家具など、色や形にこだわりを持ってお部屋のインテリアを決定していくと思いますが、それらを照らす照明器具やその明るさ、照らし方にこだわりを持たれる方は少ないと思われますが、このような照度計を使って普段からいろいろ明るさ計かり感覚を数値として捉えておくと、こだわりを持って選ばれた内装材や家具などをより恰好良く見せる事ができ、お部屋のインテリアも満足する雰囲気に近づける事ができると思います。
例えば、お出かけされた際、恰好良いBARだなとか、落ち着けるカフェだなとか、居心地の良いお店や空間って街にはたくさんあると思います。それら、居心地の良いと感じる空間には必ず居心地の良い「あかり」が存在します。その時々に、テーブル面や床・壁など視線に入る面を照度計で計っておくと、お部屋で照明を調正してその時々の「あかり」を再現できるわけです。このように、(感覚だけではなく)明るさをわかりやすい数値として捉えて少し意識してみるだけで、お部屋の雰囲気や空気感を照明の明るさひとつでガラリと変えることができるので面白いと思います。
照度計は市販で、機器の精度や内容によって様々ですが、数千円~数万円の間で売られています。簡易的に照度を計るだけだと数千円~1万円程度のもので十分に使えます。
とはいえ、同じ数千円のものでも体重計のような頻繁に測定するものではないので、数千円といえども負担だとお考えになる方もいらっしゃると思いますが、実はスマートフォンのアプリの中に無料でダウンロードできる簡易照度計のソフトがいくつかあるので、試してみたい方にはおすすめです。
※簡単に無料アプリでスタジオを計ってみる
しかし、直接的な明るさだけを追うこの照度計の数値だけで空間をとらえるやり方は、実はプロの視点からいいますと間違いなのですが・・・とはいえ、「あかり」に興味を持っていただき、日々の生活を楽しくする方法のひとつと考えるなら、難しい知識は二の次なので、まずは「あかり」を楽しむ感覚で、各々のお気に入りの明るさを見つけてみるのも良いかなと思います。
たとえば、お子さんの自由研究の題材にも使えるかもですね