放送日:2019年10月25日

「続・ハロウィンのあかり」

 いつ頃からか、この時期になると関連する様々なイベントや、街中にカボチャのお化けを見かけるようになり、いつの間にか日本でも、すっかり定着した行事のようにも思える「ハロウィン」ですが、皆さんはどう過ごされていますでしょうか?
 同じ海外から伝わった行事で、小さな頃からすでに行われていた「クリスマス」とは違い、「ハロウィン」については、日本の行事としては歴史が浅いせいか、未だにどう楽しんで良いのか正直わからない方も少なくないのではないでしょうか・・・?
 かぼちゃ? お化けの仮装? 子供がお菓子をもらう?・・・???
今回は「ハロウィンのあかり」と題して、少しお話できればと思います。
そもそも、日本のハロウィンはいつ頃から定着したのでしょう?
 日本では、1970年代に一部の店舗でハロウィン関連の商品の販売が始まり、徐々にイベントなども行われるようになったようですが、その参加者の多くは外国の方がほとんどであったようです。日本で広く知られるようになったのは2000年頃、2大テーマパークの東京ディズニーランドとユニバーサルスタジオジャパンがハロウィンイベントを開催し始めたことで、それまで「ハロウィン」というものを知らなかった人たちが、興味を持つきっかけになったともいわれています。
 以前私も東京ディズニーランドに行った時、ちょうどハロウィンイベントの時期だったことがありますが・・・お化けだけでなく、ただの仮装パーティのようでしたw
 
 元々ハロウィンは、アイルランドの古い伝承で、ハロウィンの夜にあの世とこの世の境がなくなり、この時を狙って多くのお化けたちが人間に取付こうとやってくると信じられていたことから、生まれた「ジャック・オウ・ランタン」のお話でジャックが持つランタンの「あかり」が悪魔を払う人々の魂のシンボルとなっていき、悪魔や悪霊の恰好をすることで、それらに紛れて魂を取られないようにするお化けの仮装など、今のハロウィンの基になったとされています。・・・ ハロウィンといえば「カボチャのお化けのランタン」のイメージが強いですが、実はこのカボチャのランタンも元はカブのランタンで、ヨーロッパからアメリカに伝わった過程で、当時よく採れていたカボチャでランタンを作るのがアメリカ流のハロウィンとなったようです。それから日本に伝わり、どうなったのでしょう?   
 悪魔を払う人々の魂のシンボルとなるランタンのあかりは影を薄め、ほとんどが仮装する日みたいな感じになっているのは、少し寂しい思いになります。
 様々な文化や習慣が国を渡り伝わる過程で変化して、独自の楽しみかたを創り上げられることは決して悪いことではないのでしょうが、ハロウィン本来の意味が薄くなるのはいかがなものか・・クリスマスにツリーがないと始まらないというように、ハロウィンにはカボチャのランタンがないと、といったようになれば行事の深みもでるのかなと思います。