放送日:2019年11月1日

「化粧に映える光」

 今回は「化粧に映える光」と題して、様々な場面に応じ、光を味方につけて少しでも美しくみせる方法など、いくつかご提案できればと思います。
 外出先の様々な場所で自分の顔の化粧を見ると、自宅での見え方と違う。また写真になると化粧映えしないなんて経験を持たれる方もいらっしゃると思いますが、この現象は顔にあたる光の種類によって同じ化粧でも見え方が異なってしまうことから起こります。
 これらの対処法としては、化粧と光の関係性を少し意識することで改善されます。
 例えば・・・外出される際、化粧をされる洗面化粧台などの光環境が白く明るい光で、その逆に外出先の光環境がレストランやカフェなど、適度な明るさの電球色であった場合、また、電球色の光環境で化粧されて、出勤先のオフィスなどが白く明るい場合など、化粧される場所と外出先の場所の光環境、特に光の色が違う場合、自宅で化粧された見え方と異なり、外出先ではチークが濃く見えたり、また逆に白浮きして見えたりと、化粧の見え方にズレが起こり得ます。このような場合の対処法として、化粧される場所と外出先の光環境を意識して、極力似たような光の色・環境の中で化粧されるか、外出先の光環境を想定して化粧されるとよろしいかと思います。
 また最近ではスマートフォンの普及により写真を撮られる機会も増えていると思いますが、写真においては撮る前に、ダウンライトのような上部からの照明の直下になる場所は極力避け、照明の当たる角度によって見え方が違うことを意識して、ほのかな光が前面から顔に当たる場所を選ぶことで、かなり写真映えも違ってきます。
 外出先の様々な光環境の中で、電球色で照らされたような空間で適度に明るさが抑えてある光環境は、日本人の少し赤味を帯びた肌の色で考えると、ナチュラルメイクもより引き立ち美しく見えると言われています。しかし逆に、全般的に顔うつりが悪く見られる場所があります。それは白い蛍光灯の光で天井から照らされているような場所です。蛍光灯は長年使っていると明るさが落ちていきます。その為、特に古い建物内に使用され続けている蛍光ランプなどは、取付けた時点から30%程度は照度が落ちています。その様な白色の適正照度が足りていない環境では、肌のきめが粗く見え、顔に影が出来てしわや目の下のくまが強調され、顔色も悪く老けて見えてしまいます。このような場所では、化粧の発色も悪く、ナチュラルメイクが素顔に見え、血色が悪く疲れて見えてしまうことから、少し意識して厚めにファンデーションを塗り、はっきりとした部分メイクをするなどの工夫で化粧も映え美しく見せることができるでしょう。
 
 これから年末に向けて外出する機会も増え、よりお肌も乾燥しやく化粧崩れのしやすい季節になりますが、日常のスキンケアと同じく、様々なシーンで常に光を上手に利用して、少しでも自分を美しく見せる「あかりの演出」をしてみてはいかがでしょう。