放送日:2019年12月27日

「今年最後のあかりの演出」

 12月22日は1年で最も夜が長く、昼が短い「冬至の日」でしたが、毎年、冬至を迎えた頃から、年越しまであとわずかだなぁ・・・なんて、なんだかノスタルジックな気分にさせられてしまいます。
 
 冬至は1年で最も日照時間の短い日となりますが、その日を境に太陽の光が増え始める日でもあり、太陽が再び力を取り戻すことに感謝して、世界の様々な国では古来より、太陽のパワーにあやかって「太陽が生まれ変わる日」、「全てが上昇運に転じる日」などとされ、さらに年末年始の時期も重なることで、様々な形で年越しをお祝いする風習や祭典が催されるようになったとされています。
 北欧の国々では、この冬至を祝う祭典が、のちにキリストの生誕祭と融合してクリスマスに発展したともされており、クリスマスの定番のケーキのひとつ「ブッシュドノエル」も、その由来は、北欧の冬至を祝う祭典で、炎は暗闇や寒さと戦う太陽の象徴でもあり魔除けの効果もあるとされ、大きな幹や巨大な薪を燃やした火を囲み、御馳走を食べ、お酒を飲んで祝った祭から、形を変え丸太型のケーキを食べる習慣が生まれ、ヨーロッパの国々に広く伝わっていき、現在でもクリスマスの定番ケーキとされているようです。

 日本では冬至は、寒い冬に向かう時期、健康に配慮した風習として、ゆず湯に入ったり、運を呼び込めるという縁起担ぎで、カボチャを食する習慣などがあります。
 私ことながら毎年ゆず湯に入ると、年越しを思い始めます・・・今年はバブでしたがw
 
皆さんはいかがでしょうか?

 さて、今回は12月最後の週末ということもあり、今日が仕事納めという方も多いと思われます。仕事納めを迎えると、年末の忙しさや賑わいも徐々に大人しくなり、年越しの準備に向け、多くの人々が故郷や家路に向かい、心なしか街も静まりかえっていきます。
 この年越しまでのわずか数日の間で「街のあかり」から「家のあかり」へ、「忙しさや賑わい」から、「落ち着きや静寂」へと、私たちの「あかり」も様装を変えていきます。
 この期間限定の「心地良いあかり」は、人と集い、声や心の中で1年を振り返りながら、新年を迎える喜びを共感できる特別な「あかり」といえるでしょう。

 そして皆様の新年が光に照らされて希望に満ちた一年となるよう、心からお祈り申しあげます。今年1年ご清聴ありがとうございました。良いお年をお迎えください。