放送日:2020年10月9日

「昼の光と夜の光・・・その2」

 10月に入り、秋の深まりを感じさせる時期となり、日の沈む時間も早まっていくことで、秋の夜長といわれる夜を楽しむ時間も増え、ご自宅でより照明が活躍する季節となっていきます。
 そこで、これからの季節、1日をより快適に過ごす為の照明方法のご提案として、「昼の光と夜の光」と題しまして、前回は、昼の明るい時間帯と夜の暗い時間帯、それぞれの生活時間に適した照明の考えて方についてお伝えしておりましたが、今回はその考え方を基に、ご自宅で創る「あかり」の方法など、お伝えできればと思います。

 秋は季節の変わり目として、気温の変動や天候も変わりやすいことから、身体に支障をきたしやすく、また窓から入る自然光も安定しないことから、気分も浴びる自然光の量に影響して精神的にも不安定になりやすい季節といえます。
 このような気分の変調を起こさせる要因の多くは光による影響が大きく、また気分だけでなく、秋は特に窓から入る自然光も安定しないことから、自律神経系の切り替えがスムーズに行われにくくなることで、身体にも少なからず影響が出やすい季節といえます。
 そのため、室内に入る自然光の量に合わせ室内照明を補い調整することや、昼と夜、明るい時間と暗い時間にそれぞれ適した光環境の整理を行い、大きく分けて「昼の光」と「夜の光」の2パターンの明るさ感を創るイメージが必要になると思われます。
 
 では、どうすれば良いのか?・・・それは、太陽の光をご自宅の中で再現する。
 
 太陽は朝日が昇ると、一気に明るくなり、日中は明るく青白い光で上から照らします。その後、夕方頃になると、徐々に明るさも抑えられ、照射される光の角度も上から横に変化していきます。また光の色も白系の色から、日が沈むにつれ、暖色系の色に変化していきます。この1日の太陽の軌跡に合わせた光を再現するには、例えば・・・
・秋の不安定な自然光、時間軸に合わせた光の色、高さの調整方法
・シーリングライト(天井照明)の調光調色機能の活用。
・スタンドライトの活用。
・就寝前と朝の目覚めに適した、照明の提案 etc

 人にとって、太陽の軌跡合わせた自然な光の明るさ感や光の色を感じる環境の中で過ごすことが、心身ともに最も安定する光環境といえます。
 特に季節の変わり目となり、窓から入る自然光も不安定となるこの時期、今お伝えした自然光の再現方法を基に、照明に意識向け、昼・夜を使い分け「あかり」にリズムを創るだけで、自律神経系のリズムも整い、心身ともに快適な生活を過ごしやすくなります。
 心も豊かな生活を過ごす為「あかりの演出」試してみてはいかがでしょうか