第758回 あかりの演出 「続・勉強をやる気にさせる照明」 2021.07.02
放送日:2021年7月2日
「続・勉強をやる気にさせる照明」
現在、家電量販店などでも売られている照明器具において、新商品の全てがLEDの器具となり、また仕様についても・・・調光・調色機能の付いた器具がほとんどで、手元の操作で単に照明の明るさや光の色を変える事ができるようになりました。※従来はない機能
そして、このような調光・調色機能の付いたLED照明器具の説明などを読むと、電球色にしてリラックスモードを演出、また、白色の光にすると文字も見やすくお子さんの勉強の能率も上がりやる気になる・・・みたいな説明が書かれていたりします。
確かに、明るい白色の光は人の神経を覚醒させる効果があることから、上手く使えば集中力を高め勉強の能率も上がるかもしれません、しかし、本当にただ、照明を白くするだけで勉強の能率が上がりやる気になるのか?・・・疑問が残ります。
そこで今回から、「勉強をやる気にさせる照明」とは何か?あかりの観点から考えてみたいと思います。
さて、今ほど「勉強をやる気にさせる照明」とは何かと、いいましたが、あくまで、勉強をやる気になるのは「本人の意思」次第なので、照明ひとつで「急に勉強をバリバリやる気になるわけはなく・・・そんな魔法のような照明はありません(笑
ただ、やる気のあるお子さんの「集中力」を高め、持続させる照明方法はあります。
まず、医学的にも認められていることとして、誰しも集中力をトップギヤに入れて持続させ続ける事のできる限界時間があり、それが90分程度だという事です。つまり、どんなにやる気のある方も90分を超えると集中力が下がる傾向にあるのです。それを考えると、ダラダラと長時間勉強するより、1時間~1時間半ごとに十数分程度の小休止を取ることの方が、その後も数時間、能率良く集中力を上げ続けるのに効果があるようです。
暗い部屋でひとつの画面を長時間集中して見続ける映画など、様々な理由はあると思いますが、90分程度に収まっているものが多いのも、そのような要因があるように思います。これも人の集中力の持続時間を考えると的の得た時間設定といえるのでしょう。
これらの事から、集中力を持続し勉強する時間と小休止する時間、集中力に緩急を付けて上手く組合せる事が勉強の能率を上げるのに効果があると考えます。つまり勉強時間と休憩時間その時々に応じた最適な環境を照明で演出できるとしたら・・・それは、お子さんの「集中力」を高め、やる気を持続させる照明方法となる事でしょう
そこで、次回は「集中力」を高め、持続させるのに適した照明方法とは、実際どのような方法があるのか、参考までに、いくつかの具体的例や方法をお伝えできればと思います。